Over2-28

ヒョンと最後に話してから

ウインドウのマネキンが

2回目のボードウエアを脱ごうとしていた。

もう春か

ちょっぴり残念だ。

キュヒョンは就職をしたけれど

勤務地が地方になって

今はなかなか会えない。

僕も学校を卒業し就職活動中。

なかなか進みたい道が決まらないでいる。

ヒョンが将来に悩んでいた気持ちが

今なら少しはわかるよ。

ようやく貴方に追いついた気がする。

桜の蕾が膨らみ始めた頃

一通の手紙が届いた。

裏を返せばチョンユンホの文字。

ヒョン?

手が震えた。

そしてそれを胸に抱き

激しく打つ動悸が鎮まるのを待った。

シムチャンミンさま。

元気ですか?ヒョンは元気だ。

無事に卒業ができましたか?

これ

すぐに状況が飲み込めず

テーブルの上の手紙を見下ろしていた。

意味がよくわからない。

あの時僕とやり直さなかったのは

このためだったの?

それが理由?

しばらくどのくらい経ったろう

手紙を前に一歩も動けず

考えていた。

もちろんヒョンが好きだった。

今も変わらず愛していた。

けれど

はぁぁぁぁ。

出るのはため息ばかり。

答えは出ない。

ヨボセヨ、キュヒョナ?

悩んで悩んで尽きた時

キュヒョンに電話をかけていた。

電話の向こうは賑やかだった。

ーーーチャンミン?え?何、聞こえない。

忙しそうだね、また掛け

ーーー待って、切るな、切るなよっ。

場所を移動したのか急に静かになった。

その間にも後ろでは

キュヒョンどこに行くー、と

酔っ払った年配の人の声がしていた。

(キュヒョンも大変だな頑張ってるんだ)

ーーー悪い。接待で。

ううん、僕こそごめん、急に。

ーーー馬鹿。何かあったんだろ?

キュヒョンは声でわかると言った。

だから僕が切ればまたひとりで抱え込むと。

うんヒョンから手紙がね、

ーーー手紙!?メールじゃなくて?

うん手紙。

ーーーなんだって?

あのね、

つづく。

おはようございます。

さぁ月曜日。

頑張りましょう

今週もどうぞよろしくお願いします

いつもありがとう。

kie